JICAシニア海外ボランティア イン シリア
Mechatronics Workshop 2006 (メカトロニクス・ワークショップ 2006)
「Mechatronics Workshop」
名称:Mechatronics Industrial Automation and Their Applications
主催: Syrian Engineers Association Damascus Branch (SEA-DB)
開催日時:2006年11月27日〜28日
場所:Building of SEA-DB in Damascus
2006年11月27日
10:30 開会の挨拶
10:40 - 14:00 発表会(午前の部)
17:50 - 20:45 発表会(午後の部)
2006年11月28日
17:30 - 21:00 発表会(午後の部)
「Damascus Mechatronics Workshop」
発表件数は12件、発表者はTishreen University, Damascus University, Aleppo Universityの先生方、企業の方と特別参加したJICA Senior Volunteerの私です。関心のある人は誰でも聞いてよく学生の姿もすこし見られました。
「Damascus Mechatronics Workshop」
開会式の直後にゲストとして私が過去に行った研究を発表しました。メカトロニクスのWorkshopで発表しないか?と言われたのが1週間前のこと。一番困ったのは過去のデータや発表論文を持ってきていないこと。インターネットを使えば過去のデータを呼び出せるかも知れない。それにe-mailに書類添付と言う手段もある。OKと返事をしてからインターネットテクノロジーのおかげで何とか原稿を仕上げました。
第1の発表 「Basic Research on Piezoelectric Sensor Materials」(約25分)
「Damascus Mechatronics Workshop」
ほぼ原稿が出来たと思っていたらまた、日本のメカトロニクスについて紹介してくれないか?結局2件の発表をすることになりました。
スライドと発表が英語なのは私だけでした。スライドは英語、発表はアラビア語、または両方ともアラビア語の発表でした。すべてアラビア語だと残念ですが図表以外は理解できません。
第2の発表 「Mechatronics in Japan」(約15分)
「Damascus Mechatronics Workshop」
Tishreen Universityの発表「Mechatronics in Tishreen University」です。 Mechatronics学科のカリキュラムや学生が制作した装置やロボットカーのムービーも披露されました。
「Damascus Mechatronics Workshop」
Tishreen Universityの発表「Arm-Robot Simulation Design and Simulation」です。 Tishreen大学のMechatronics学科にはJICAの供与したアーム・ロボットシステムがあるのです。
「Damascus Mechatronics Workshop」
この発表はDamascus大学とTishreen大学の共同発表「Industrial System Integration」 です。 このような見地からTishreen大学のMechatronics学科のカリキュラムが決められました。
「企業訪問」
発表は大学だけでなく企業も行います。大学と企業の交流の場にもなっています。発表のあった企業の一つを訪問することになりました。
「企業訪問」
この企業は歴史があるのですが、アメリカに留学していたシリア人が最近、ITシステムインテグレータと言った内容の仕事を大幅に取り入れたと言うことです。企業内LANも1Gbpsのバックホーン、Layer 3スイッチで構成されています。いくらでも写真撮ってよいと言うのでLAN管理室で記念写真。
「IT企業訪問」
内部はアメリカ的な仕事場です。男性、女性の従業員がそれぞれのプロジェクトで作業をしています。ドキュメントも見せてもらいましたがカスタマー向け以外は英文でした。データベースシステム開発にはOracleを使用しているとのこと。これからこのような企業がシリアの社会を変えていくことになるでしょう。
「お昼」
11月28日、午後2時頃、お昼の会食がありました。シリア風メニューです。野菜サラダ、揚げパン風の「クッビ」、チーズ入りの「バラック」、なすから作るソース風の「ムタッバ」、シリア風パンの「ホブズ」、はっかの葉「ナナ」、肉料理(鶏肉、牛肉、ラム)、それに飲み物(ソーダやジュース、お酒は出ない)、紅茶かコーヒーこれでフルコースなのかな?全部食べると日本人には油と肉の量が多過ぎます。おなかをこわさないように要注意です。
「ホテルでメールチェック」
モデムを備えたPCならホテルで簡単にメールチェックが出来ます。何と市内電話通話料金が無料なのです。電話のジャックに接続して(モジュラーケーブル準備必要)ダウンロードすればよいのです。1時間かかっても無料だから気になりません。
ダマスカス大学の学生から発表に関連して問い合わせのメールが入っていました。日本に留学したいんだそうです。
「ホテルの庭」
ホテルの庭にバラの花が咲いていました。あまり手入れしているようには見えませんでしたが、きれいに咲いているので写真に収めました。何というバラなのかな?
Lattakiaのオートメーション工場見学
「Mechatronics工場見学」
11月30日、ラタキアの企業に行くから一緒に行かないか?との教授からの誘い。
「行きます。」
学生のための工場見学でした。
現場を見るとソーダ飲料のペットボトルを整形し中身を詰めて出荷するまでを全自動で行っています。
なるほどメカトロニクスの応用工場だ。
「Mechatronics工場見学」
機器は全部ドイツ製だ。ドイツの会社がこのオートメーションシステムを作ったんだ。
システムはうまく動いている。改良点は?それは静かな工場をめざすことでしょう。それには速度の適切な制御が必要です。
最後の行程で大きいアームロボットが出荷作業を行っています。
「Mechatronics工場見学」
ビニル包装されたペットボトル飲料がまとめられ、出荷状態に木枠の上に並べられます。このアームロボット、人間3人分位の力持ちじゃないかな。
「Mechatronics工場見学」
これはペットボトルの成型作業マシンです。右に見える緑色の試験管風の材料を熱と空気圧で膨らませ左に見えるペットボトルに成型するのです。多くの学生が面白そうに見ていました。
「Mechatronics工場見学」
会社の方が記念写真を撮ってくれました。
見学の後Mechatronics学科の先生と私が技術責任者に面会しました。私には英語で話してくれるのでいろいろ有益なお話が出来ました。